型のセット

前項で作ったシリコン型を真空脱泡機にセットします。

型の大きさに応じて真空脱泡機の中に本などの物を入れて余分な空間を埋めておくと、脱気に掛かる時間を減らすことができます。

適度な大きさのラップを用意しておきます。

これは振動機を使用した際に、レジン液が飛散しないよう型の上に被せるための物です。

型を真空脱泡機にセット

 


レジン液の用意

レジン液A・Bを計量器で測って、それぞれプラコップに注いで用意します。

混ぜ合わせ用の紙コップ、割りばしを用意します。

 ※A、Bのカップはある程度使い回せるよう水分耐性・強度のあるプラ製のコップを使用します。
他は一回毎に使い捨てます(混ぜ合わせ用の割りばしは二つに割って二回分使用できる)

レジン液を混ぜ合わせる道具を用意1
レジン液を混ぜ合わせるプラカップを用意2

   
ストップウォッチを用意します。

レジン液をこぼしたりして汚れたり故障させやすいので、100均などで購入できる安価な物で十分です。

見やすいように表示板がなるべく大きいものを選びましょう。

   


レジン液注型~真空脱泡~振動

混ぜ合わせ用の紙コップにA液を入れ、続いてB液を注いだら直ぐにストップウォッチをスタートします。

素早く割りばしでかき混ぜ、型に注ぎます。

注ぎ終わったら先に用意していたラップを型に被せ、脱泡機のふたを閉めます。

真空脱泡機のポンプを運転し、しばらく手でふたを上から押さえつけて、真空ゲージが動いて真空が効きだしたら手を離します。

振動マシンを運転します。

真空脱泡機のチャンバー(鉄鍋)が振動でずれてくるので、動かないように手で押さえておきます。

しばらく真空を掛け続け、120秒硬化のレジンで約60秒、180秒硬化のレジンで約100秒ほど経過したら、ポンプ側のコックを閉めてポンプを停止します。

すぐさま反対側のコックを半分~1/3ほど開いて、ゆっくり空気を戻していきます。

脱泡機の中の空気が常圧に戻りきるタイミングで、振動マシンも停止します。(180秒硬化レジンだとここで大体2:10くらいが理想)

レジン液が白く濁り出す前に空気が完全に常圧に戻るようにタイミングを調整します。

レジン液が開封後長い日数経っているなどで劣化している物は、硬化が早い場合があるので注意します。

     


型の取り出し

レジンが白くなって硬化しだしたら真空脱泡機から取り出し、完全に固まるまで安静な場所に移します。

硬化中のレジンは高温になるので、持つときは火傷に注意してください。

レジン液の漏れがあると置いた場所にくっつくので、置く場所の下に新聞紙などを敷いておくといいです。

次の型を順次複製していきます。

大体3、4個の型をローテーションで複製していけば、硬化待ちの時間が稼げてちょうどいいでしょう。

型の解体・パーツ取り出しの時間も含めて、1つの型で大体10~15分、4個の型で1サイクル1時間が目安です。

レジン硬化待ちの型

     


型の解体~レジンパーツの取り出し

レジン液が十分に硬化していたら、型を解体します。

シリコン型を開く時は、パーツが折れたりシリコンがちぎれたりしないよう、ゆっくりと優しく開いていきます。

シリコン型の解体1
シリコン型の解体2

   
ゲートをニッパー等で切断し、レジンパーツを取り出します。

シリコン型にレジンの破片が残っていないかよく確認して、すべて取り除きます。

これで複製の1サイクルが完了です。最初の「型の準備」の手順に戻って、再び型をレジン注液前の状態まで組み直します。
(プラダンの壁は劣化して使えなくなるまで使い回せます。)

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